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せんこーこーこーりーしゃった!った!

「闇の腐女子」的世界と私(中編) ~ゆとり世代の腐女子はBLとJUNEの違いがよく分からない~

 前回:

mi8no.hateblo.jp

  

 思いの外長くなってしまいました。誰も読んでいないと思いますが続きです。何当たり前のこと副題にしてんだって話なんですけど、いやこれが本当に重要(私の中では)。この事実を深く考えるとあららららって感じでした。いよいよ自分だけの世界です。

 さて続きに入りたいところなのですが、ちょっとお知らせをしておきます。この話を前編後編で完結させるつもりだったのですが、書き始めたら止まらなくなったので、中編を設けることにしました。今回の記事がそれです。実はこの記事も12000字ほどあります*1。キモい……。

 あと、このクソだらだら文を見たら分かると思いますが、この一連の記事は自分が2年ほど考えていたことの一段落がついたから、思いつくまま書いてとりあえず書き留めておく程度のもので、これが結論・訴えたいことの全てというわけではありません。私のしょうもない中学生並の腐女子研究もどきはまだ続いています(でも趣味の範囲なのでペースが凄く遅い)。後編で詳しく書こうと思っていますが、とりあえず今は結論が出せる時ではない、出すにはまだ知識が足りないと思っています。

 要するに、途中経過を喋っている程度の記事なので、なんか変なこと言っていても、許してくださいということです。多分間違ったこと言ってるし、別にこれが絶対正しいとは思っていないので……。じゃあ書くなやって話なんですが、(これもまた後編で詳しく書くつもりなんですが)とりあえず今書き留めておきたかったんです……。

 ということで追記で始まります。

 

 

 ◇◇◇ 

 

■前回のあらすじ

 「闇の腐女子みたいなものはなぜ存在してしまうのか……」、その答えを求めるべく、我々は田舎の割に商業BLの品揃えが良い古本屋に向かった……。

 

16. 栗本薫との出会い

  通っている古本屋で私は栗本薫先生の「終わりのないラブソング」の2巻を見つけました。1巻は無かったです。でも2巻のあらすじからヤバそうオーラが放たれていて惹かれた且つスニーカー文庫から出ているBL(=BLにしてはかなり古い時代の作品)ということで、「面白かったら1巻探せばいいや」と思って購入して読みました。

 「なんか壮絶……」という感想を抱きました。挿絵や文章に時代を感じました*2。その程度の感想でした。面白かったけど、別にドハマりすることもなかったです。でも、私、気に入った本はとりあえずタイトルや作者名でぐぐって人の感想文を読むっていう習慣があるんですが、今回もいつものようにぐぐったら、なんかこの人はBL界隈というかJUNEの母的存在であることが分かりました。でも、その時は「凄い人だな~、私もまだ知らないことばかりだあ」程度の感想しか抱きませんでした*3。彼女の名前をとりあえず頭に留めておいて、私は次のホモ小説を読み始めました。

 JUNEってなんだよって人はwikiを参照してください(※説明する気がない): JUNE - Wikipedia

 

17. 栗本薫改め中島梓との出会い

 その後、私は原田千尋先生*4の作品たちを読んでウホウホして、またいつものように作者の名前をぐぐって人の感想文を読んでいました。

 原田先生の名前でぐぐってみると、なぜか人様が書いた腐女子論の記事がヒットしました。この記事が凄く面白かった。で、その記事で取り上げられていたのが、かの有名な中島梓先生の「コミュニケーション不全症候群」でした。その記事によると、どうやらその本には腐女子の思考について書かれているそうです。

 ということで、そのタイトルをぐぐると、やっぱり腐女子の生い立ちやら考え方やら暗さについて書いているっぽいことが明らかになりました。思わず「キターーーーー!!!!」と心の中で叫びました。「これこれ、こういうのを探してたんだよ、これさえ読めばきっとこの疑問を解決することが出来るぞ!!!」と思いながら、この本を読もうと決心しました。

 が。当時というか今も私は金欠でした。そしてめんどくさがりです。1冊の本のために通販を利用する気にはなれませんでした。じゃあ前々から欲しかった本と一緒に注文しろやって話なんですが、そうしたら金飛んじゃうじゃん。

 金が無い、でも本が読みたいとなったらやっぱり図書館で借りるしかありません。でも残念ながら私の地元の図書館にこの本は置いていませんでした。でも中島梓の本自体はめちゃくちゃ置いてありました。あの伝説(とネットで学んだ)の小説道場*5まで置いてありました。なんでだよ。

 まあでも、じゃあとりあえず図書館で読める且つ腐女子のこと書いてそうな中島梓の本を片っ端から読むことにするかなと思い、私は図書館に走り、司書さんにお願いして彼女の本たちを書庫から引っ張って来てもらいました(大迷惑)。ウキウキで小説道場1巻のあとがき*6から読み始めました。転機が来ました。この時、2016年12月でした。

 

18. 「小説道場」1巻のあとがきが全てだった

 「小説道場」1巻のあとがきを読んで私は図書館で私は衝撃を受けました。私にとっての「『闇の腐女子』みたいなものがなぜ存在するのか」*7の答えが殆ど出ていました。メモ取ってる時アドレナリン出まくりでした。マジ激ヤバなので、私と同じく陰気なことを考えている腐女子は図書館にでも駆け込んで読んだ方が良いと思います。いつかちゃんと手元に起きたい……

 新版 小説道場〈1〉 | 中島 梓 |本 | 通販 | Amazon

 

19. 「小説道場」1巻あとがきに書いていたこと*8  

 まずこの本というか中島梓によると、JUNE小説っていうのは、端的に言うと、「存在の葛藤」にちゃんと向き合い突き詰め苦しもう(苦しんでいる)とした小説なんだそうです。

 存在の葛藤というのは、要するに、存在の壁を突き破れるかどうかです。「存在の壁」とは、要するに相手の存在です。まとめると、「相手と如何に一つになれるかということに対して向き合い突き詰め苦しんでいる」のがJUNE小説なんだそうです。 

 

 世の中は他人と一つになれることなんてないということを前提に成立しています。他人と一つになれることなんてないけど、異性間なら子どもを作るという名の新しい存在をつくるプロセス?を通して、そしてその新しい存在の中でとりあえず一つになれます*9。しかし同性間というか男性間にはそれがありません。何回やっても子どもも新しい存在も出来ないし*10、何度愛の言葉を囁いても結局一つになることは出来ません。排泄行為で使う場所に生殖器を挿入しても、内側の外側*11を刺激しただけのことで、それ以上のことはありません。

 異性間みたいに内側で融合するのは不可能です。男同士にデキ婚はなく、同じ行為を繰り返すだけです。どれだけやっても欲情がなくなれば体は別々になります。そこには「元々別の存在というものを繋ぎ合わせることは出来ない(=一つにはなれない)」という無情な現実が待っています。

 

 話が逸れるけど、この悲しさから苦しまずに逃れようとしたのがオメガバースとか最近の商業BLでよく見かける子育てモノ(受けと攻めが子どもを育てる)ブームの根底にあるものなのかなとか思っています。だから気に食わねえ! 私が時代に乗り遅れているだけですね。

 

 この現実というか、他人と一つになれない事実を大人たちは自然と受け入れていくことが出来ますが、JUNEを読んでいる・JUNEの作品たちに心を打たれるような少女たち*12にはそれが出来ないのです。愛について少女たちは妥協ができないのです。

 中島梓曰く、愛を探し、存在の壁を超えようと悩み、結局出来ずに滅びるか、出来たという錯覚に酔うが、いずれにせよ、撤退すまいという意志、ここに留まるという意志表明の果てに出来たのがJUNEというジャンルなんだそうです。また、彼女は真実の愛というのは天然自然の理に逆らってのみ漸く純粋抽出されうるものであるともこの本で行っています。へー。言われてみりゃそうだ。どうりで愛について妥協できない(らしい)少女と同性愛の相性が良い訳だ。

 

20. 読んで思ったこと

 「おっ! 同性愛者に対する差別か?」と誤解されたら困る(そんなこと1mmも思っていないしそれとこれを一緒にしないでほしい)んですが、ここまで読んで、私は「は~~、なるほどな~~~!!!」って思いました。と同時に20年以上前には既に出ていた答えを、2010年代に私は2年も掛けて探していたのかと思うと、私は本当に頭が悪いなと思います。じっ、自力でここまで辿りつけたこと自体に意味があるよね(震え声)

 

 要するにこれめっちゃ闇の腐女子の頭の中のことじゃ~~~ん!! 「闇の腐女子」と名乗る腐女子たちはこれ読んだら絶対すとんと胸に落ちるものを感じるよ~~~!! 

 あいつら(というか私)、推しキャラたちがウフフアハハしてるだけで世界は美しいのに、それをぶち壊すかの如くウフフアハハしている理由を考え出して、挙句の果てには知りもしない愛とか語りだすからな~~~~!!! 普通の人ならば知識を増やして自分の視野を広げる時間にあてるであろう時間を注いで*13まで推しホモを追いかけていた故に、愛だとか推しカプが引かれ合う理由を考え詰める頭がないので、結局は自爆していくめんどくさい奴らだからな~~~!! 好きなキャラたちがウフフアハハしてることに理由なんていらねえはずなのにな~~~~!!! この段落全部自分のこと~~~~!!! とても辛い。 

 そっか~!! JUNEって今でいう闇の腐女子たちの憩いの広場だったんだ~~~!!!(???) 当時はそんな単語なかっただろうからこういうのを好む人々を「JUNE」でひとくくりにしていたんだろうな~~!!! 闇の腐女子って要するにJUNE愛好者か~~~~!!! でも現代にはJUNEみたいな受け皿が存在しないから、「闇の腐女子」なんて単語が生まれてしまったし、そしてあんな言葉に頼ってしまう文化が生まれてしまったんだな~~~!! 私も大分救われてたしな~~~(「6.変な道に走りだす」参照)!! 何言ってるのか自分でも分かんねえ~~~!!

 ……上手く文章にまとめられなかったので心の声をそのまま文字に起こしました(?)。とりあえず、以降、この記事では「闇の腐女子=本来ならばJUNE読者になるはずだった存在」として考えます。つまり「JUNE読者=今で言う闇の腐女子*14」です。自己満足記事なので異論は受け付けません。

 

21. 分かりやすく説明しろよ

 そんな感じで、私はあのあとがきを読んで、「闇の腐女子が存在してしまう理由、それは闇の腐女子腐女子である前に少女であるから」という答えに辿り着きました(は?)。ここで言う少女とは、年齢的な意味ではありません。精神的な部分が少女であるということです*15

 闇の腐女子は推しカプが幸せにいちゃいちゃしてることに理由なんて要らないはずなのに、何故くっついたか考えだしたり、どうして相手が好きなのか考えてみたり、2人は運命だとか言いだしてみたり、2人だけの愛だとか言いだしてみたり、挙句の果てには同性を好きになってしまったどうしようだとかいう葛藤をさせてみたり、マジクソめんどくさいです。自分のことです。ハッシュタグで繋がって深い事考えずキャッキャしてる腐女子たちのほうがよっぽどマシです。

 めんどくさいのは分かっているけど、でもやっぱり妥協できないのです。少女、要するに子ども、もっと言うとクソガキだから。子どもだから大人みたいに失う物もまだ少ない*16から、そんなどうでも良いことに妥協せず追求しようとしてしまうことが出来るのです。最終的に自爆するけど。

 

22. 少女についてもうちょっと詳しく話させて

 話がまた逸れるんですが、中島梓の(何かに夢中になってしまう)少女論はめちゃくちゃ面白いです。「あずさの元禄繁昌記」という本で、(腐女子のことではないんですが、)アイドルの追っかけをしてしまう少女について語ってくれています。

 その本*17で、彼女は「少女とは社会にとって何者でもない*18。少女とはアイデンティティを求める必死の欲求の存在であり、『とりつくもの』がなくては存在し得ない。少女というものは存在ではなく、ひとつの目標に向かう力そのものである」みたいな話をしていました。なるほどな~~~~~!!!!!! 

 これはアイドルの追っかけをしている少女たちについての話だけど、闇の腐女子だって腐女子である前に少女です。読んでいて、「『とりつくもの』が違うだけで、これは闇の腐女子にも言えることじゃ~~ん!!」って思いました。

 以上のことを踏まえると、本来ならJUNE読者になるはずであった存在――すなわち闇の腐女子の、現代に少女をしていれば闇の腐女子になっていたであろう存在――すなわちJUNE読者の「とりつくもの」とは、「相手と如何に一つになれるかということに対して向き合い突き詰め苦しむ」ことだと考えられます。端的に言えば「『究極の愛』を追求し、愛しむ」ことです。

 「向き合い突き詰め苦しむ」ですよ?! これぞ正に中島梓の言う、「ひとつの目標に向かう力」じゃないですか、やだ~~~~! 闇の腐女子マジ少女~~~~!!!(???)

 ……と私は思いました。他の人からしたら意味不明だとは思いますが、とりあえずやっと自分が納得できる答えが出ました。イエ~イ!!!!

 

 21と22で結局何が言いたかったかというと、闇の腐女子は推しカプに対して愛がどうのこうのとめんどくさい思いを馳せてみたり、最後までやり通せもしない暗い話を考えてしまいがちだけど、それは闇の腐女子と呼ばれる人達が腐女子である前に少女であり、もっと言えば少女とは妥協できない存在であり、少女とは何か一つの目標に向かっていくこと・何かにとりつくことが全てからであるからということです。意味不明ですみません……。が、私は凄く納得しています。

 

23. ゆとり世代腐女子はJUNEを知らない

 更に話が逸れていくんですが、っていうかそもそも90年代生まれ以降の世代ってそもそもJUNEをよく分かっていないんじゃないかと思います。私もそうでした。下手したら存在さえ知らないって人も居るのでは……。

 いや、JUNEという存在は昔から知っていたし、違いってなんなんだろう?って思ってぐぐったこともあるけど、「要するに昔のBLでしょ? なんか綺麗なBLを求めてるんでしょ?」と思っていました。そうだけどそうじゃなかった。BLとJUNEは全然違うものだった。

 wikipedia内で書かれているJUNEの概要は間違っていないけど、あの文だけでは私たち(BLの世界しか知らないゆとり世代腐女子)はJUNEをちゃんと理解することが出来ない気がします。私は9年程あの文を読んでJUNEを理解している気になっているだけでした*19

 

 そういえば90年代のルビー文庫ってJUNE掲載作品も沢山出ていて、昔のルビー文庫作品を漁っている私は、それらもまあまあ読んでいたことを思い出しました。思えば、「この話暗~い!!! BLのくせに2人くっついてないじゃん~~!! でもなんかドキドキするし最高~~~!!!」ってなっていた作品は全部JUNEに掲載された作品でした*20。そして、それらの記憶とこれまで読んだ商業BL小説の話を思い出してBLとJUNEは何が違うのか比べてみました。違いを私以上に分かっていない人を想定してざっくり書いているので、細かいことは気にしないでください。

 

 個人的に、BLは世界の全てが受けと攻めの2人が結ばれるように作られている(例外もあるけど、大体はハッピーエンドに向かっていくように作られている)けど、JUNEはそうではない。キャラたちがくっつくようにではなく、書き手が美しいと思っているものを伝えることにおいて都合が良いように世界が回っている。

 だから、BLと違って、必ずしも受けと攻めがくっつかなくても、幸せにならなくても良い。そして、美しいと思っているものを表現することにおいて、同性愛(それも美少年とか美青年同士の)を用いることが最も有効であることが多い*21から、どうしてもパッと見、BLと同じように見えてしまう。だからゆとり世代腐女子(というか私)からすると、BLとJUNEの違いがいまいちよく分からないという現象が起こってしまう。

 ……というように私は感じました。合っているのか分かりませんが、とりあえず腐女子9年目の発見でした。無知がすごい。

 

 私の文章じゃ意味不明だと思うので、BLとJUNEの違いを手っ取り早く感じたい人は、吉原理恵子先生の「間の楔」と凪良ゆう先生の「ショートケーキの苺にはさわらないで」の結末を読み比べると良いと思います。前者はJUNE、後者はBL作品です。どちらもアンドロイド?がテーマのお話なのですが、いやもう読んだらすぐわかるから。「ショートケーキの~」はJUNEで連載してたら間違いなく間の楔みたいな終わりになる設定なはずなのに、見事にハッピーエンドにもっていったから、さすが神って感じです。いやあれハッピーエンドと言い切れるのか分かりませんが…… 

 

 要するにBLとJUNEは全く違うものだけど、それを分かっているゆとり世代腐女子は恐らく僅かしかいない(私もこれで合ってるのか自信ないんですけど……)ということです。

 

24. だからなんだよ 

  ~「闇の腐女子」なんて単語が出来てしまった理由を考えたかったの~

 闇の腐女子は、キャラたちというか推しカプに対する愛はちゃんとあるはずなんですが、でも、いつのまにか自分が二次創作を通して1番伝えたいことや、頭の中を一番大きく占めているのがが、自分が抱える推しキャラ・推しカプに対する愛ではなく、自分が美しいと思っていることにすり替わってしまって現象が見られます。それを伝えるための推しキャラ推しカプを用いるという現象が起こっています(=無意識のうちに「好きなキャラで自分が美しいと思っていることを伝えられるなんて一石二鳥やで」状態、もっと言うと、作品の枠を超えてしまったものを書いてしまう現状が起こっている)*22。というかかつての自分のことです。

 意味不明だと思うので例を挙げると、尾崎南のC翼の同人誌(全部読んだって訳ではありませんが……)が良い例だと思います。私C翼はさっぱりわからないんですが、あの同人誌は普通に話に共感?が出来ます。

 何かの作品の二次創作、それもホモ同人誌なんて、キャラやその作品のことをよく分かっていないと楽しめない*23はずなのに*24、それでも楽しめてしまうのは、私が信者だからとかじゃなくて、言い方が悪いけど、きっと、最悪そのキャラじゃなくても繰り広げることが出来る話を描いているからです。彼女がキャラや作品の枠を超えてしまっている作品を描いているからです*25。だから絶愛の話が彼女のC翼同人誌の話状態な現象が起こってしまった、というか実現可能だったのでしょう。

 いや尾崎南の同人誌なんてゆとり世代腐女子はまず読まないからw というつっこみが聞こえてくるので、代用として、自分の推しジャンルで暗い話が(特に愛がどうのこうの語りだしているタイプのやつ)繰り広げられている二次創作をひたすら読んで見てください。わかってくるから。作品から書き手の性格というか、生い立ちや考え方がにじみ出てる作品あるじゃん……それだよ……。めんどくさいとかいう人とかマイナーすぎてそもそも二次創作作品無いwとかいう奴はしらん。

 

 自分好みな綺麗な男達2人を用いて、恋愛ではなく自分が美しい(愛()の形だとか)と思っているものを伝える、恋愛はその次って、それって完全にBLではなくJUNEです。そしてこれ完全に過去(二次創作出来なくなってた頃)の私です。今なら分かります。。。

 

 

 繰り返しになりますが、闇の腐女子はJUNE読者になるはずだった存在、すなわちJUNEに載っていそうな作品を好む人々のことであると考えられます。

 それなのに、ただ単純に「JUNEに載ってそうな話が好きな腐女子」という表現ではなく「闇の腐女子」という単語が生まれてしまった背景には、きっと、ゆとり世代腐女子はBLとJUNEの違いをよく分かっていないからという事実があったからなんだろうなと私は思いました。いや言い出しっぺの方の年齢知りませんが……

 JUNEという存在・BLとの違いを知らないばかりに、BLみたいなハッピーなところに自分の居場所というか好きなものが見つからず、頭がわけわからんことになり、JUNEを知らないばかりに自分の受け皿や集まる場所も見つけることが出来ず*26、更に葛藤して、(誰が言い出しっぺか分からないけど)挙句の果てには「闇の腐女子」なんて言葉を生み出し、居場所というか枠を無理矢理作って、そして落ち着いてしまった*27んだろうな……。上手く言えない。けどJUNEを良く分かっていなかった且つ話が暗いホモが好きだった頃の私は、あの単語に大分救わていたという事実があるし、違いねえ(話が無理矢理すぎる)。納得納得~~~! マジでなに言ってるのか分かんなくてすみません

 

 とりあえず「闇の腐女子」なんて単語が生まれてしまった理由の自分なりの答えを出すことが出来たぞ~~~! イエーイ!

 

25. イエーイ! JUNE最高~~~! でもなんで衰退したんだろう?

 とりあえず、小説道場の1巻あとがきを読んで、私はなんというか2年の葛藤の果てに漸く安住の地を見つけたという感覚に陥りました。JUNEは私が求めていた世界が繰り広げられている雑誌やったんや!

 ……でも思いだしてほしいのが、JUNEは既に休刊されているということです。なーにが安住の地じゃ。 廃墟じゃねーか!

 こんな最高の雑誌なのに? JUNEみたいな作品が好きな腐女子は現代にもいるでしょ、闇の腐女子なんて言葉がある現代なんだから、ある程度需要あるでしょ? と私は疑問を抱きました。が、この答えは最終巻である小説道場4巻全体から溢れていました。ちなみに2巻と3巻まだ読めてないんだよね……。

 

 小説道場って、JUNEに投稿された読者によるJUNEっぽい小説を添削?するコラムみたいなもんなんですけど、最初のうち(というか1巻)は、ちゃんとJUNEらしい(耽美で薄暗さがある 必ずしも2人がくっつくことがその作品最大の売りじゃない)作品が投稿されていたんですね。でも4巻になると、なんか違うんですよね……読んだら分かるんですけど何かが違う……。なんかすごい明るそうな話が投稿されている……。JUNEじゃなくてBLみたいなあらすじの作品まみれ……。あらすじ読んだだけで、「あっ、こりゃ(JUNEの原点である)『存在の葛藤』にちゃんと向き合い突き詰め苦しもうとしてねえな」ってのが素人でも分かる作品ばかりが投稿されていました。

 要するに、JUNEらしい作品はなく、あるのはBLのような作品ばかりで、JUNEがBLに飲みこまれている世界が広がっていました。なんか寂しい。本誌1度も読んだことないけど(重要)。

 きっと新しい投稿者たちは知らず知らずJUNEとBLと一緒にしてしまっているんだ、小説道場1巻のあとがきを読まずに作品を投稿してしまっているんだ……違いない、だってあれ読んだら違いが一発で分かるもん……と感じました。そうじゃなかったらごめんなさい。というかきっと読んでるよね、でもきっと意味が理解出来てないんだ。

 

 ということで、JUNEが衰退したのはきっと、JUNEがBLに飲みこまれてしまったからで、その背景にあるのはきっとJUNEとBLの違いを把握していない腐女子たちが増えてしまったからなのだろうと私は思いました*28。JUNEがBL化する、それはつまり個性が無くなったってことじゃん。そりゃ埋もれて休刊してしまうわ。

 しかしこの考えは(私の中では)間違いでした。この問題の(自分の中における)本当の答えを把握するのはもうちょっと先の話になる……。

 

26. っていうかそもそも妥協できないからなんだよ 妥協できない背景が重要だろ

 話を元に戻しましょう。多分、闇の腐女子について自分なりに分析出来てはしゃいでたところでした(もう自分でも把握できていない……)。

 闇の腐女子が存在してしまう理由もなんとなく分かったし、闇の腐女子は要するにJUNE読者になるはずだった存在のことだし、そんな人達の受け皿になるはずだったJUNEが衰退してしまった理由もなんとなく分かったしもう十分かな。私はそう思っていました。

 

 別にここで終わっても良かったはずなんですが、小説道場のあとがきがあまりに衝撃的だったので、私は引き続き中島梓の本を読み漁り続けました。この人、言ってることが典型的腐女子なので読んでいて本当に笑いました。さすがJUNEの親。

 性格や嗜好は完全に腐女子のそれだけど、唯一違うのは本質を見抜く()力がずば抜けていたことです。なんというか、全然論理的な話じゃないはずなんですけど、毎回言ってることにドキッとさせられるのがたまらなくて読み続けてしまいました。特にJUNEやBLやそれらを好む少女や何かのおっかけをしている少女の話をしている時や、好きな物の話をしている時の中島梓は、本当に凄いので読んでほしいです*29逆をいうと、そうじゃない本は別に読まなくても大丈夫

 

 22でも言ったんですが、闇の腐女子と呼ばれる人達が腐女子である前に少女であり、もっと言えば少女とは妥協できない存在であり、少女とは何か一つの目標に向かっていくこと・何かにとりつくことが全てである存在です。

 では、闇の腐女子と呼ばれる少女たちにとっての「とりつくもの」はなぜホモ男性同士の恋愛、それも暗いものなのになってしまったのでしょう(拗らせすぎて闇の腐女子の生い立ちを問いだしたよ……)。自分が当事者なんだから自分のことふり返って居れば良いのかもしれませんが、アホなので自分の力だけでは明らかにすることが出来ませ~ん。

 ということで私はいつか答えを見つかることを願いつつ、とりあえず興味がある本を読み続けました。2017年1月の話です。拗らせがいよいよ最終段階に入りました。

 

 ◇◇◇

 

 今回はこれくらいにしようと思います。本当に長いし本当に意味不明ですみませんでした。でも自分はめっちゃ楽しかったです。もし挫折せずここまで読んでくださった方が居ましたら、本当にありがとうございました。

 次はいよいよ完結編です。言いたいところに辿り着くまでが本当に長い。次回は本を読み進めていく中で分かった闇の腐女子と呼ばれる人たちの背景にありがちなものとか、闇の腐女子に対して思ったこととか、JUNEみたいなジャンルがなぜ廃れたかについて自分なりに出した(暫定的な)答えの話をさせてもらおうと思います。コミュニケーション不全症候群の話にも触れます。急遽出来た中編でしたが、次で絶対終わらせますから……。後編まだ全く書いてないので次の投稿はいつになるか分かりませんが……。

 

 ■今回のまとめ(※順番バラバラ)

 ・中島梓の本が私の疑問にめっちゃ答えてくれてた。ありがとう。

 ・闇の腐女子=JUNE読者になるはずだった存在?

 ・ゆとり世代腐女子はBLとJUNEの違いが良く分かっていない。だからこそ闇の腐女子なんて言葉が出来た?

 ・闇の腐女子は闇の腐女子である前に腐女子、そして少女である

 ・少女は妥協できない存在 とりつくのが仕事みたいなもの

 ・そのとりつくものが同性愛から描き出される究極の愛()的なものだったのが闇の腐女子

 ・それはなぜ?(→後編へ続く)

 

 ■この記事を書くのにあたって参考にした本*30

 

コミュニケーション不全症候群 (ちくま文庫)

コミュニケーション不全症候群 (ちくま文庫)

 

 

小説道場〈1〉

小説道場〈1〉

 

 

新版・小説道場4

新版・小説道場4

 

 

タナトスの子供たち―過剰適応の生態学

タナトスの子供たち―過剰適応の生態学

 

 

あずさの元禄繁昌記 (中公文庫)
 

 

間の楔 1 (キャラ文庫)

間の楔 1 (キャラ文庫)

 

 

ショートケーキの苺にはさわらないで (ショコラ文庫)
 

 

 

 

*1:前編と併せると文量が卒論級になっていて草

*2:見たらわかります

*3:大分凄い人だと気付くのはまだ先の話

*4:話逸れるんですが、この人男なんですよ JUNEの男性作家ってヤバくない ……と思ったけど小説道場に男性の投稿者さん居たわ

*5:簡単に言うと、JUNEでかつて連載されていた作品添削コラムみたいなもの JUNE読者がJUNE作品を投稿してそれを中島梓が添削する

*6:私はあとがきから読むことが良くある

*7:真顔で書くなや……

*8:自分の雑なメモを見ながら書いているので「そんなこと書いてなかったぞ」ってのがあったらすみません。あと引用とかがしっかりしてなくてすみません……。利益目的でもなければ論文でもないから許してほください。。。

*9:厳密にはなってないけどそこらへん話す気はないので本読んでください

*10:ところで、この問題を初音ミクさん(開発のきっかけがaccessというか貴水さん)で解決してしまっているaccessマジヤバい

*11:メモにこう書いてあったんだけどこれで良いのかな? 要するに内側に入ってるけど精神的なとこまで入って来ていないってことだよね?

*12:少女たちだけじゃねえだろ~~~!!! って声が聞こえてきますが、また「少女たち」の定義もややこしいんですよね。これの話しだすと本当に終わらないので今回はさらっと流しますが、彼女曰く、何歳になってもこの世界に心打たれる限り、女は少女なんだそうです。ほー。

*13:例:授業中、先生の話を聞かずにホモのことだけを考えている 課題は考えて取り組まずさっさと終わらしてホモのことだけを考える 予習復習をする時間でホモを見つめる

*14:これ言うと「おい!! JUNEは必ずしも同性愛が取り上げられるって訳じゃねえよ!!」 って怒りだす人が出てくると思いますがまあまあまあ……(マジで怒られる)

*15:もっと言うと美少女と少女は違うらしいんですけど、そこまで説明する気がない

*16:実際私は(ギリギリ)大学生で、親の脛をかじりまくって生きている。例え何かやらかしても親という保険がある。それに甘えてしまっているクソガキです。

*17:メモを見ながら書いてるので原文ママではないです

*18:だから少女は不安になったり焦燥感に駆られる と私は解釈した

*19:今もちゃんとは理解出来ていないけどそれでも昔よりはマシなはず

*20:今思えば、BLとJUNEは違うものなんだから、JUNE作品なら2人がくっついてなくても全然オッケーなのに、それを私は分かっていなかった

*21:というか美しい男同士の絡みが美しいと思っている人達が集まって作られている雑誌がJUNEなんですけど……というセルフツッコミ

*22:それが悪いとは一言も言っていない そういう二次創作も良いと思う 私は避けたいけど避けられない悲しい

*23:いや分からなくても楽しめるけど「あ~~~~;;;;; 尊いよ~~~;;;」って熱をあげるためには、やっぱりキャラと作品のこと分かっていないと駄目じゃないですか

*24:そうじゃないっていう意見はよく分かってるけど所詮私の独り言なので落ち着いて……(クソ)

*25:そういえばこれ中島梓も「タナトスの子供たち」で同じこと言ってたことを書きながら思いだした

*26:一応J庭があるけど行ったことがないので何とも言えない

*27:どんだけ話逸らせれば気が済むんだって話なんですが、中島梓が「タナトスの子供たち」で、「自分の居場所を求めて探し出した時には既に居場所は出来ている」とか言ってたな……

*28:時代と腐女子たちの嗜好が変わったの一言で終わるっちゃあ終わる話なんですけどそれで片づけてしまうのはなんか寂しくない……。

*29:沢田研二への執着がすごい

*30:何回も言いますが、このブログは営利目的ではありません。でもどれもめっちゃ面白いので読んでほしいです