ReShatta2

せんこーこーこーりーしゃった!った!

絶愛メモ 2巻編

 この遊びの果てに破滅がある気がして怖いけど2巻編です。付箋を貼りながら読んでいるのですが、2巻は1巻の倍の量を貼り付けてしまいました。先行き不安。

 もう一度言いますが、これはメモであり私が直感のまま書いている文なのでいろいろおかしいところがあるとは思いますが許してください。解釈違いといわれても知らん。

 

■2巻編

・はいトップギア入りました~~~~~~。尾崎南節が全開だ~~~~~~!!!

・絶愛といったらポエム!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 「考えていたことがあった 掠れることのない記憶 その理由 ただ一瞬のうちに 全身で感じた 突き上げるような熱い塊は ライバル意識だったのか それとも」

 泉とはじめて出会ったときの南條晃司の「負ける こいつには勝てないかもしれない」というモノローグを添えられてのこのポエム。良い。

 絶愛は読んでいて「愛するとは何か」を問われているような気持ちになるわけだけど、それを議論するにはまず、「そもそも愛という感情はどうやって抱くのか」ってという点を考えることを避けられないわけですわ。それを考えると次は「そもそも愛を抱くためにはその人を意識する過程が必要不可欠であるわけだけど、その過程はいつ芽生えるのか」も考えないといけないということになりますわな。

 それが南條晃司の場合は、敗北感だったり、「勝てないかもしれない」という危機感に似た何かだった。無感動、生まれながらにして全てを手に入れているような人生、自分に足りていないものなんてないと思っていた人生(クソ歪んだ認知乙)を――いわばこれまでの自分を揺るがすような事件。自分にないものがあると気がつけばそのないものに焦がれるのは自然の摂理。ないものを得ることで完全体になりたい。そのないものを得るためにないものを持っている者に近づきたいという考えは合理的。しかし一体誰のための完全体か。自分のためだ。

 ということで、愛するということは突き詰めると自己愛になるのではないかとこの時点では思ってしまう。

 ここでベタに「愛」でぐぐると、「かわいがる。いつくしむ。男女が思い合う。親しみの心でよりかかる」と出てくる一方で「そのものの価値を認め、強く惹きつけられる気持ち」と出てくる。>>>>まさに南條晃司<<<<。

 この時点の南條晃司の愛は「親しみの心でよりかかっている」とはほど遠いなという感じ。親しみの心というよりは、激しい感情が抑えきれなくて苦しんでいるという感じ。

・「う~ん深い!w」ってなってたのに次のページをめくるとノーヘル爆走南條晃司。今をときめく人気歌手南條晃司がノーヘル爆走。笑ろてまうわ。さすがスキャンダラスな男は格が違う。そして渋谷のマジックコネで全てなんとかなってしまうこの世界観ほんま笑うわ。インターネッツが普及されていない時代だから出来たことすぎるぜ。

・芹香の「おにいちゃんは…いつも夢をくれるんです―― でも 自分の夢は――」という台詞?、と泉の「親しかった人達が 手のひらを返したように冷たくなった 誰も信じられなかった 残されたのは 幼い妹と弟と 左腰の傷だけ」というモノローグ。

 私は南條晃司の思考回路が好きなのでどうしても彼のことを考えてしまうけれども泉もぐあ~~~~~~~~~~~~~~。

 誰も信じない、一人で生きていくんだと孤独な道を歩んでいた泉、尊~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!! その青い感性尊~~~~~~!!!! 南條晃司とかいうやべえ男に出会ってその人生計画を台無しにされてしまう泉、皮肉にも人間になっていく泉~~~~~~~~~~~~~~~!!! 南條晃司は腐女子として共感するけど、泉は腐女子以前、一人の人間として共感するところめっちゃある~~~~!!!!

 南條晃司も泉拓人も腐女子のエッセンスの擬人化だからな~~~~~~~~(?)

 私は南條晃司は「なぜこんなにもBLに惹かれてしまうのかと自分に問い続けるのか(=絶対的なものを焦がれている表れ)腐女子」の擬人化で、泉は「誰も自分のことを理解することは出来ない、誰とも心から打ち解けられない自分、一人で生きていくんだ、と自分に唱え続けている(だけど本当は同じ考えの人だったり、寄りかかれるような人が現れるを求めている)独りよがりな少女」の擬人化だと思っているところがある。この二つが相まって腐女子は誕生するのだ(?)

・南條晃司が新曲にモデルの人がいるのかについて尋ねられたインタビューで「その人はとても純粋な人で、負けず嫌いで強情で乱暴者だけど本当はとても優しくてさみしがりやで大切な人を守る為に自分の一番好きなものを犠牲にして生きています」と答えているシーン。

 こうやって言語化されると泉ってやっぱ少女のエッセンスそのものですわ そしてそうである自分を理解してくれる相手を求めているという願望の果ての南條晃司(?)

・泉が南條晃司に芹香のことが好きなのかと尋ね、寂しそうな表情で応える南條晃司 あ~~~~~~良い とっても良い まさか自分のことが好きだとはゆめにもおもっていない泉 良い それが普通なのだ、それなのに自分は泉が好きなんだという状況から生まれるこの寂しそうな表情 良い

☆「あの人は純粋すぎて まるで剝き出しの魂が 無垢で 綺麗だ…」←めちゃくちゃめちゃくちゃめちゃくちゃめちゃくちゃめちゃくちゃ分かる~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!! めちゃくちゃめちゃくちゃめちゃくちゃわかる~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!! それしか言えね~~~~~~~~~~~~~~~!!!

 この腐れきった世界、純粋なままでいたら悪いやつらに搾取されてしまう、だから鎧をまとって生きていかなければ生きていけないような世界に剝き出しのまま立ち向かってる人、めちゃくちゃ美しくみえるよな~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!! めちゃくちゃめちゃくちゃわかる~~~~~~~~~~~~~~!!!!!! そんな無垢な人に手を伸ばしたところで自分は汚れたままだし、その人を汚してしまう可能性があるのにそれでも焦がれてしまうよな~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!! 話はそれるけどこれ、野村史子神の「薔薇はもうこない」でも読んだぞ~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!

からの!!!!!! 「逢うたびに 傷つけてしまう その方が こんな怪我の痛みよりも 身体を切り裂く 逢わずにはいられない 自分を止められなくなる......!」分かっとるやないか南條晃司~~~~~~~~!!!!!

 無垢で美しいその魂に惹かれる反面、自分がその人の前に現れるとその人を傷つけてしまう、だけれども逢わずにはいられない、それほど自分は焦がれてしまっているのだというこの葛藤~~~~~~~~~~~良~~~~~~~~!!! 

・泉の「これは 自己防衛ってゆーんだ でも知られずに済むかもしれなかったんだ 誰も 傷つかずに済むかもしれなかったんだ あいつは危険だ」というポエムと、バイト先のガソリンスタンドに来た暴走族が南條晃司の悪口を言っていたから蹴り上げて複雑な表情を見せるシーン(なんてシーンだ)

 良い..............。誰にも心を開かず生きていくと決めていた泉の世界に突然現れた南條晃司という(文字通り)危険な男...........。そうなんだよ泉は南條晃司にさえ出会わなければ今まで通り誰も信じず一人で強く生きていけたかもしれない、だけどそうならば他人を想って胸を焦がす、人を愛するということは自分か相手かどちらかが必ず傷付くという苦しさも一生知ることは出来なかった なのに出会ってしまったのだな~~~~全くかわいそうな男だぜ

・南條晃司と出会ってしまったばかりに、自分が殺人事件の犯人の子どもであることが世間に知られてしまい、妹弟にも影響を及ぼしてしまってめちゃ困りな泉拓人くん。だけど、そのおかげで妹弟の保護先の親にもっと頼って良いのだと言ってもらえ、もっと他人を信じて良いのだと気がつけた泉......皮肉だぜ..... 南條晃司と出会ったばかりに人生めちゃくちゃになったのに南條晃司と出会わなければ気づけなかった温かさ.....皮肉だぜ......

・「こんな傷はいつか癒える でも俺が抉りだした泉の傷は ――治らない そばにいたい もっと知りたい その傷を癒やしたい そばに…!!」、「まっすぐに… 一点の曇りもなく 挑むような瞳 ――泉…… あなたが欲しい――――」

 ☆の繰り返しになるから省略しようかと思ったけどやっぱり良い..................................................................。

 愛のきっかけは衝撃、南條晃司にとっての衝撃は敗北感、敗北感の根底にあったものは自分にもっていないものを持っている人間の存在、自分に持っていないもの及びそれを持っている者に近づくことで完全体になりたい(※とはどこにも書いていない)、その完全体は誰のためか、自分のため、「自分のため」に相手のことは入っていない、つまり自己完結・自己愛の世界の話、愛とは突き詰めると自己愛なのか、わかんね~~~~~~~!!!という腐女子マジカルバナナで2巻メモは終わろうと思います。

 

 疲れた.....まだ2巻なのに......。気分は火だるまになった気分です......。けど、先生が魂込めて描いた作品なんだからそれくらいの気持ちになって当たり前だよね、、、、。

 

 さっそく迷走し始めたので、忘れないために書いておきますが、私は愛とは何かを知りたくて絶愛を読み直しはじめたのではなく、絶愛から読み取ることが出来る、「腐女子の普遍的な要素」を理解したくて読み直しはじめたのです。ここまで読んでみて、やっぱり絶愛はまさに、中島梓の言葉を借りて言うならば「人間の孤独、見すてられた幼な子の孤独、愛、妄執、他の存在への「思い」」が体現されている作品だなあと思いました。まあこの先生の言葉、野村史子神に向けて書かれたものなのですが(?)。っていうか、先生の言葉が全てやん!!!!! やっぱ中島先生はすげえや!!! けど、サノは絶愛読んで考えるのをやめへんで!!!!(広島県出生岡山県育ち)

 

 多分続く。 

 

絶愛―1989― 2 (マーガレットコミックスDIGITAL)