ReShatta2

せんこーこーこーりーしゃった!った!

無職日記①

 有給消化は先週の金曜日から始まっていたが、私的には今日からいよいよ本番だ。土日の休みは休みに入らない。人が働いている時に休むことこそが休みなのだ。

 駐車場へ向かう際に見上げた空はとても澄んでいた。会社から解放され、平日の真っ昼間からふらつけている、しかも快晴だなんて、(実質)無職(実質)初日にふさわしすぎる日だ。にも関わらず、早速死にたい気持ちになってしまった。......と書くと、真に受ける人がいるかもしれないが、実際は「うっわー☆ 空めっちゃきれー☆ なんかよくわかんないけど今とっても死にてえー☆ キャッキャッ」程度なので安心してほしい。

 澄んだ空、柔らかな日の光、誰もいない生活路。私という社会の歯車ひとつ無くなっても、この世界はこれまでと同じ通り続いていくのだな、と思った。だからなんとなく死にたくなった。

 自粛自粛と言われながらも、街に出れば車が沢山走っていた。きっとこれら車一台一台が経済活動を成している最中なのだろう。そんな光景を見て、そのなかの一つでない私はもしかして今死んでいるのではないかと思った。そんなわけないのだが、なんだか、幽霊になって街をさまよっている、そんな感じだった。

 用事を済ませた後、お店に寄った。当然知っている人は一人もいない。だから、私は無言で店内を歩く。他の客とすれ違っても、相手は表情一つ変えない。ふと、私の姿は他人に見えているのだろうかと怖くなる。だが、そう思った直後にすれ違った店員さんが、私に「いらっしゃいませ」と声を掛けてくれた。機械的にされたと分かっていても、とてつもなく救われた気分になった。私は生きていていいんだと思ったくらいだ。考えすぎである。

 (実質)無職(実質)初日に思ったことは、無職は度胸がないと務まらないものだということだ。こんな、自分がいなくても世界がまわっていく光景を見ながら、そして幽霊になっているような感覚を味わいながら毎日生きていくなんて、私には無理だ。こんな生活ずっと続けていたら気が狂ってしまう。この焦燥感に耐えられる者だけが真の無職になれるのだろうと思った。

 私は労働が大嫌いだ。だけど、今日ばかりは早く社会の歯車に戻りたいと思ってしまった。初めての感情だった。そんな新たな自分に気がつける無職生活も悪くないなと思った一日だった。結局この生活を謳歌してるのかしてないのかどっちだよという話なのだが。

 幸い、この生活には終わりがある。今、私に出来ることは数週間後、「もう無職は充分だ、これからバリバリ働くぞ」と前向きに言えるよう、全力で(こんなご時世なので他人に迷惑を掛けない範囲で)この期間を謳歌し、完全燃焼することしかない。なので....................めちゃくちゃ遊ぶぜ~~~~~~~~~~~~やりたかったことやるぜ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!